【G7ジュニア・サミット】

1995年3月にベルギーのブラッセルで開催されたG7とG7産業円卓会議(44社の代表 権のある会長・社長が出席、日本の団長格は故山口開生NTT会長)の合同会議で、 “G7ジュニア・サミット”の年内開催が、スタンディングオベーションで決定 されました。そのG7の冠とG7産業円卓会議の協賛事業として、“インターネット をGII(グローバル情報インフラストラクチャー)ではなく、GIS(グローバル情報 社会)にかえて、世界と一緒に発展のドライバーとして育てるのが、政治の仕事だ” と素晴らしい品格のある英語で締めくくったのがジャック・サンテール(Jacques Santer)EU委員長でした。
 彼は私から数メートルしか離れていない場所で、ワシントンからネットで出席して いたアル・ゴア氏にかみしめるように語り、Junior Summitをテコにして、1年以上 亀裂のあったG7内のインターネット基本戦略の危機の芽を刈り取ったのです。 素晴らしく哲学的ですが、行動の政治家ですね。

私は、最初、G7と台湾、シンガポール、オーストラリア、南アフリカの11か国・地域 からの、21世紀に主役となる天才少年・少女44名に、約1年間インターネットを利用 してもらいました。そして、11月初旬に日本での総合会議を1週間行いました。
 その前3か月間はインターネットでウェブ会議を行い、その後の1996年3月までの 5か月間も自由に利用してもらいました。そして、私の友人であったネグロポンテ MITメディアラボ 所長の推薦で、Joy Itoh君に1年間、最高のインターネット技術者 として、また、G7 Junior Summitメンバーの議論のモデレータとして参加していた だきました。

部会は5月に課題論文を募集し、G7テレコム企業を中心に各国文科省にも入って いただき、厳正に選考を行いました。
 そして、(1)戦争と平和、(2)グローバル情報社会、(3)緑の環境問題、(4)教育の 未来、(5)芸術の未来、の5つの研究部会を創り、部会毎にインターネットを使っ て遠隔で共同論文を制作するというシナリオを創りました。

それぞれの問題に如何に貢献できるのかを追求するプロジェクトでした。 世界のばらばらの場所にいることを利用してWebベースのコミュニケーションを 実験しつつ、5つのプロジェクト部会で、テーマ毎にジュニア・サミットWGを 創って、インターネット社会を体験させ、世界の子供たちの感性で未来にむけた 意見を集めようとしたのです。

そのアイデアを語ったゲーム会社SEGA代表取締役会長の故 大川功氏の発言が ドライバーとなり、CSK・SEGA役員で、ブラッセルインダストリーラウンド テーブルにも大川会長の補佐役として出席していた私は、ジュニア・サミット の事務局長の指名を現地で受けました。私は3月末でCSKを辞めることになって いたことを1年延長し、Junior Summit協賛メンバー(英国BT、フランスFT、 ドイツDTを始めとするG7 のテレコム企業や日本のIT企業7社)に協力のお願い をしました。

1995年11月でまとめたG7 Junior Summitに、故ブトロス・ブトロス=ガーリ国連 事務総局長から“Jackおめでとう。この1年、世界のJunior Summitに選ばれた若い 仲間たちが鋳造しあった友情の強さが、未来の破壊するどんな力にも打ち勝てる 強さを保ち続けてほしい”とのメッセージをいただき、私は東京のJunior Summit 本会場でそのメッセージを披露しました。

そして皆さん、今日の世界はどうでしょうか?
 ご存じの通り、世界の3か国や黒いハッカーの集団は、世界の民主主義の大動脈 の標準であるインターネット標準を無料で使いながら、勝手に自国化しています。
 また、もっと愛欲を楽しみたい、もっともっと儲けたい、もっと私だけのものに したい、という人間の基本的な煩悩の誘いに負けて、大事なIDを見せたり、PWを 見せたりしてしまっているのです。オープン標準は、自主標準です。
 強制ではありませんが、無視した場合は、利用が全く拒否されても仕方がないと いう倫理を法律的にも適応できるようにしなければ、やった者勝ちになります。

【ReGISの設立】

1996年4月、待ちに待った私がオーナーの会社、グローバル情報社会研究所株式 会社(ReGIS Inc.:Research Environment for Global Information Society)を 創りました。
 真の標準化の道のりには、かなりの長期的なビジョンが必要です。ReGIS Inc.も 営利のコンサル会社の構想から、NPOやアカデミーの方向で考えていくように なりました。そして、以下の様な役職を務めさせていただいています。

1997年  4月~2002年  3月:中央大学大学院 総合政策研究科 客員教授
1998年  1月~現           在:The Open Group 日本代表・会長、ゴールドメンバー
2000年  6月~2009年  9月:CRM協議会 理事長(私的研究会)
            <一般社団法人CRM協議会に移行>
2009年10月~現           在:一般社団法人CRM協議会 代表理事・会長
2003年  4月~2015年  3月:信州大学 経営大学院 客員教授
2003年  4月~2013年  3月:京都大学 学術情報メディアセンター 講師
2004年  4月~2006年  3月:東京電機大学大学院 講師
2005年より「CRMベストプラクティス白書」を毎年出版
2009年から現在まで一般社団法人 CRM協議会を成功裏に進めてきました。
お客様、ボランティアの皆様のご協力に心から感謝申し上げます。

【オープン・グループ】【一般社団法人 CRM協議会】

オープン・グループとしては、ベンダーを超えたオープンな標準技術を駆使し、 一般社団法人CRM協議会としては、カスタマ・セントリックな目線を持って 企業経営を革新し、The Open Groupアーキテクチャ・フレームワーク(TOGAF) のもとで、セキュリティやセーフティ、プライバシーの確保と、ビジネス価値の 持続的成長を創出します。
 また、アーキテクチャ ・ベース ・コンポジショナル ・ディペンダビリティ・ エンジ二アリング・ フレームワーク(ABCDEF)によるアシュアランス(検定) によって、企業や社会の巨大で複雑なインフラシステムのディペンダビリティを 確保できる、SDGsなEAを構築するコーチ役に徹することを宣言します。

【サイバー・テンプル】

2022年;サイバーテンプル株式会社 登記 サイバー・テンプルに関しては、出雲路派八王子山了慶寺の15代住職で兄の 藤枝 宏壽師と16代住職候補の藤枝 エリ博士女史らともアイデアを共有しながら、 人々の悩みを自ら解決していくためのサイバー・テンプル遺伝子をデジタルツイン で設計をしていきたいと、ぼんやり考える所から始めてみるつもりです。

佛教の豊かな哲学がデジタルに世界の人々に伝わっていきやすくなるための小さ な繋がりの初期設計として、EA の世界標準TOGAFの初期フェーズを2023年中に終え、 来年2024年4月から、サイバー・テンプル活動を一般化していきたいと思っています。
 出来れば、自分の言葉で少しずつ伝えていきたいと思います。
 <南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏>